よどじん(平成28年2月)
2017年2月1日
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「手話は映像 見る言葉。」

日が暮れた地域集会所の一室から、和気あいあいと弾む会話がこぼれる。
「じゃあ、つぎは私の番ね。はい、コレは何と言っていますか?」
時計回りの順番が回ってくると、巧みに手を動かして「見る言葉」を作りだす。
今月のよどじんは、
手話サークル「葦」の小林 正子(こばやし まさこ)さん
手話って、楽しい!!

小林さんが手話を始めたのは今から30年ほど前のこと。子育てが一段落し、何か新しいことを始めたいと思ったのがきっかけだった。以前から障がい者のサポートに関心があり、手話か点字のどちらを学ぶか迷っていた。目に飛び込んできたのは手話講習会の募集記事。すぐに申込み、講習会に通い始めた。
初めて体験した時の感想は「手話って楽しい!」だった。そして、1年間の講習会だけでやめてはもったいないと、サークルへの参加を決め、さらに、週1回の活動だけではもの足りないと、自力で勉強会も立ち上げた。
何年でも待つからあなたが手話通訳者になって

始めの内はなかなか伝わらなかった小林さんの手話が、経験を重ね少しずつ通じるようになってきた頃、聴覚障がいのある友人から、分岐点となる言葉をかけられた。「何年かかってもいいから、ずっと待っているから、あなたが手話通訳者になって」。その一言で、小林さんは手話通訳者を志すようになる。
以降、何年も何年も勉強を続け、大阪府の登録試験に見事合格。言葉をかけてくれた友人とともに大きな喜びを分かち合った。
通訳者は「影」の存在

手話通訳は、聴覚障がいのある方が情報を得るための重要な役割だが、あくまでもその存在は「影」、と小林さんは話す。
「主体は誰なのか、通訳者が主役になってはいけない。厳しく教えられました」。
向かいのホームの友達とも会話できるんですよ

聴覚障がいのある方には読み書きが苦手な人も多く、話し言葉で伝えても誤解が生じたりと、手話の奥深さ、難しさが存在する。でも、勉強すればするほどその魅力は尽きない、と小林さんは話す。
「手話は映像であり、見る言葉。たくさんの情報をシンプルに視覚で届けることが出来ます。駅で声が届かない向かいのホームにいる人とも、手話なら会話ができるんですよ。意外と便利でしょ」と笑みをこぼす。
淀川区から育てる

現在、サークルには共に30年以上活動してきた仲間がいる。手話の楽しさを知ってもらい、一人でも多くの通訳者を淀川区から育てることが現在の夢。「初心者の人も難しく考えずに『手話ってどんなん?』という興味だけで良いから、まず第一歩をふみ出してほしい」。
次世代育成という大きなテーマ。それに向けて、手話の魅力を広く伝えるために、小林さんの活動は続いていく。
手話サークル「葦(あし)」

手話の好きな仲間が集い、一緒に楽しく勉強やおしゃべりをしています。
・設立:昭和57年4月
・会員数:25名
・主な活動:聴覚障がい者の行事参加、通訳、手話講習会の運営
・モットー:明るく、楽しく
PDF版よどマガ!(よどじんコーナー)
広報誌よどマガ!のよどじんコーナー(PDF形式)はこちらからご覧いただけます。
手話奉仕員をご存知ですか?
手話通訳ってどんなん?
手話の資格・制度は、厚生労働大臣が認定する「手話通訳士」、都道府県が認定する「手話通訳者」、そして市町村登録の「手話奉仕員」に分かれます。大阪市の手話奉仕員は、養成講座(入門・基礎)で手話を学び、必要とする方の支援を行います。

「葦」の代表、今崎さん

入門コースからチャレンジ!
手話奉仕員養成講座入門コース【受講生募集】
簡単なあいさつや自己紹介など、手話の基本を学べます。
- 日時
平成28年4月14日~平成29年2月16日 毎週木曜日 午後7時から午後8時30分まで - 場所
淀川区民センター(淀川区野中南2-1-5) - 対象
淀川区内在住・在勤で高校生以上の初心者の方 - 定員
40名(申込多数抽選) - 費用
テキスト代 3,240円 - 締切
平成28年3月18日(金曜日)必着 - 主管
淀川区聴言障害者協会 - 申込み
往復ハガキに「手話講座申込」と明記し、住所・氏名(ふりがな)・年齢・電話番号・勤務先(区外居住者のみ)を記入のうえ、〒532-8501 淀川区十三東2-3-3 淀川区役所 保健福祉課「手話養成講座」係まで - 問合せ
淀川区役所保健福祉課(保健福祉)3階32番 電話06-6308-9857 ファックス06-6885-0537
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大阪市淀川区役所 政策企画課広報担当
〒532-8501 大阪市淀川区十三東2丁目3番3号(淀川区役所5階)
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